2025年1月度 鑑賞会

毎日寒い日が続き、雪が舞う日も多くなりました。

皆様、いかがお過ごしでしょうか。

日本美術刀剣保存協会大分支部は、中原先生を講師としてお招きし、刀剣鑑賞会を行いました。鑑賞会に使用した1~5号刀を中原先生の解説動画付きで紹介いたします。

鑑定刀紹介

鑑定刀

1号刀 短刀 表:於東京羽澤 源胤明造之 裏:大正元年 壬子八月日 (東京羽澤に於いて、源胤明これを造る 大正元年 みずのえね8月日)

刃長:9寸4分 平造り短刀 現代東京

同じ乱れのパターンを繰り返す

裏表同じような刃文 生刃有り

刀身彫:泰山一擲 輕鴻毛 些亭(たいざんいってき こうもうかるんじる さてい)

2号刀 脇差 表:備州長船康光 裏:應永三十年二月日(応永20年8月日)

刃長:1尺1寸 平造り脇差 応永備前

直刃 鮮明な棒映り

彫物 表:棒樋・独鈷付剣  裏:棒樋・梵字(大日如来)・蓮華

3号刀 脇差 表:兼則 裏:天正二年八月日

刃長:1尺1寸 平造り脇差 末関

直刃 ふわっとした棒映り

延文・貞治型に似た姿(重ねが厚い)

4号刀 刀 肥前住播磨大掾藤原忠國

刃長:2尺2寸前後 本造り 新刀肥前

沸出来 焼きが高く、鎬地までかかる

傍肥前(わきひぜん)   肥前忠国(初代)は派手な刃文が多い

焼幅が広い刀匠はレベルが高い

5号刀 刀 表:備前國住長船彦左衛門尉祐定作 裏:天文十七年八月日

刃長:2尺2寸 本造り 末備前

直刃 刃中に葉(沸崩れ)が有る

鎬幅広く、鎬が高い利刀姿

片手打ち用 実戦で使用されたと思われる。

今回も素晴らしい名刀を拝見させていただきました。

中原先生、並びに各刀剣の所有者の皆様、ありがとうございました。